地球温暖化は、スキーリゾートに大きな影を落としていますが、欧米においては、そうした直接的な影響にかかわらず、(自然)環境に対する配慮、積極的な関わりは「リゾート」に求められる基本的な取り組みとなってきています。
例えば、世界最大級のスキーリゾート・オペレーターとなってきているVAIL RESORTSでは、専用のWEBサイトを立ち上げ、自社グループによる自然環境への積極的な関与をアピールしています。
また、(山岳リゾートではないですが)ハワイでは、サンゴに悪影響を及ぼすと言われる一部のサンオイルについて販売を停止したり、いわゆるコンビニ袋やプラスティック容器の利用に制限をかけています。
この背景には、高湿な自然環境こそがリゾートにとって、もっと基本的かつ強力な魅力要素であることに加え、リゾートを訪れる人達の意識にも沿ったものであることが指摘できます。
リゾートへの来訪者は、一般的な旅行者よりも年収や学歴が高く、相対的に自然環境のようなマクロ的な領域についても関心が高いためです。
我が国のスキーリゾートにおいても、自然環境の中で、どのような対応をおこなっていくのかということについて考えていく必要があるでしょう。